ふたご座8度
「産業労働者のストライキ」An industrial strike.
労働者のストライキ、
それは、合法的な権利の主張。
して、
上下関係の呪縛から自由になるための闘い。
持たざるものが持てる者と落差をくつがえす下克上。
政治的、戦略的な策略で下位と上位を入れ替えようと、
鬱屈した不満を一気に解消させるための抜け穴を探す。
ほしいのは、ブレイクスルー
刺激的な人生の、
変化の前にトラブルはつきものです。
落差なきところ、
葛藤なき心に成長なし
野心を胸に、
傷つくことを恐れずに、
休むことなく前へと突きすすむ。
諦めない限り人生の成功は約束されている。
宮本輝さんの小説、短篇集です。
20代の時に何度も読んだ本のうちの一冊です。
このなかにアルコール兄弟というお話があるんですが、
労組の記事なんか目にすると、よくこの短編を思い出しています。
表紙が、タロットのタワーみたいです。
べつに特別仲がいいわけでもない同僚ふたりがなぜか、
腹の探り合いをしつつ酒を酌み交わす。
救いがたい人間の二面性と、それでもどこかに希望を残し、
人間っておもしろい、人生は生きるにあたいするものだと最後に思う。
そんなお話でした。
なんで、こんな地味なストーリーの、
中年のおっさん二人しか出てこないような小説が、
そんなに印象に残ってるのか、すごく不思議です、笑。
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