おうし座27度
「ビースを売るインディアンの女」
An squaw selling beads.
女という性は、生み、育て、受け継ぎ、守る。
ビーズは祖先から受け継がれた民族性の伝統の技。
道行くひとびとに、ビーズを売るのは、
受け継いだ祖先の血を発信していくということ。
ビーズのひとつひとつの玉には、インディアンのオーラが移されている。
それは見えないけれど手の中に確かな重みを残す。
意識を眠らせ自分の属する民族的な集合意識的な流れに乗ると、
自分という小さな意識を超えた幸運に出会う。
人間の小さな頭で考える正しさが、
実は不自然で不合理なものだと、そのとき気づく。
「自由な選択肢」というものは、より高いレベルから見ると、
自由がなく限定されているものであったと知る。
自由で幸福な生き方を、民族や、伝統のわくのなかに発見する。
限定され、土に縛られた枠の中でこそ、わたしが真に生かされる。
そんなパラドクスを抱えながら、至らぬまでも試行錯誤を生きる毎日が、
きっとすばらしく幸福な人生になるという予感。
私という個を捨てて、自我を捨てて一塊の土になる。
しかし、
自我を捨てよ!というのもまた自我であるのである。
そして、それでも、
自分で考えることをあきめらないというパラドクス。
それが、人間として生きるという事なのかもしれません。
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