やぎ座14度
「花崗岩に刻まれた古代の浮き彫り」
An ancient basrelief carved in granite.
遠い昔に埋もれて忘れ去られた古代の遺物を、
土の中から掘り起こし光を当てる。
本質に迫る発見への驚きと感動。
未踏の森に踏み込んでみたら、
そこは太古の歴史を刻む遺跡であった・・・と、いうような、
自分たちだけの少数精鋭の初めての取り組みが、
歴史の間では繰り返されてきた既存のものであったと知るとき、
人類に共通する普遍性を感じ取り孤独感がきえさる。
満足と喜びと同時に一抹の寂しさも感じるときです。
わたしだけの特別が、多くの人びとに認められる喜びと悲しみ。
いま我々の生きるこの時代のこの世界に、
まったく新しいことというのは、もう存在し得ないのかもしれません。
全てが出尽くしてしまっている。
それでもなお人間は、新しい試みをせずにはいられないのです。
今までにない組み合わせはないものか!?
あれとこれと、こっちとあっちと、組み合わせを変えてみる、
試行錯誤の末「これだ!」というひらめきを得て掴んだものが、
やはり過去にそっくりに存在していた・・
その気づきは失望であるとともに、懐かしさを呼び覚ます。
それはある種、悟りに似た静かで深い喜びであることでしょう。
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